フランス語って面白い!

フランス語の楽しさをあなたに... 「英語を含め外国語の勉強は初めて」,「英語もできないのにフランス語なんて」というお考えの方にも,フランス語を身近に感じてもらえれば,という思いからブログを立ち上げました。楽しいですよフランス語は!面白いですよ勉強は!!

フランス語の読み方が変わります!『読みとく文法』

今回は,初心者の方にはまだ早いかもしれませんが,最近読んだオススメのフランス語解説書を紹介します。

西村牧夫著『読みとく文法』です。『解説が詳しいフランス文法問題集』や『コレクションフランス語文法』ですでにお世話になっている方も多いと思います。

小ぶりの薄い本なので,一晩で読めそうですが... 読み終えるのに大変時間がかかりました。というのも,恥ずかしながら,フランス語文法にかんして,私の全く知らないことが毎ページごとに2〜3個は見つかるので,理解するのに時間がかかる上に,眼前に垂れ込めていた靄が一気に晴れるような感動を味わったり,こんなことも知らずにフランス語を読んだり,書いたりしていた自らの厚顔無恥ぶりに自己嫌悪に陥ったりで,なかなか読む進めることができなかったのです。

この本を読むのと,読まないのではフランス語を通じて見える風景が全く違うはずです。そう思えない方は本当のフランス語の達人なのだと思います。

著者の涙ぐましい(けれど笑える)フランス語学習にかけてきた情熱,努力を綴ったコラムも面白いです。今まであまり使ってなかった『ロベール・クレ仏和辞典』ですが,西村先生が編集に参加しておられるのなら,これから使ってみようかしら。

ともかく,『読みとく文法』はフランス語,フランス語圏の文化に興味のある方には是非一読をお勧めします!

 

 

中級フランス語 よみとく文法

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解説がくわしいフランス文法問題集

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コレクションフランス語〈3〉文法 (<CD+テキスト>)

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ロベール・クレ仏和辞典

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ウェルベックの小説

もう20年以上も前のことですが,フランシス・ポンジュという詩人の解説書を書いたセルジュ・コステールが,お昼の書評番組で絶賛していたのが『個人的闘争領域の拡大』という本でした。他の評者が辛口のコメントを連発する中,コステールが孤軍奮闘してこの本を擁護していたのを覚えています。

この本で小説家として本格的にデビューしたミシェル・ウェルベックは,今やフランス国内はもちろん,フランス語圏の作家としても国際的に最も有名な作家になってしまいました。デビュー当時誰が予想し得たでしょうか。

おそらく,ウェルベックがこれほどまで大きな名声を獲得した理由は,その分かりやすさにあるのだと思います。つまり,私たち生きている時代はどのような時代なのか,その具体的なイメージを小説というメディアを通じて極めて具体的に示したからだと思われます。そしてそうすることによって,誰もが時代遅れのメディアとして,歴史の遺物として葬ろうそしていた小説の潜在的な力を,再び明るみに出しました。

革命という大きな夢が頓挫した,混沌とした19世紀半ばに小説が時代を照らしたように,グローバル化ユートピアが頓挫した今日(フランスシス・フクヤマさんは,今どうしていらっしゃるのでしょうか?),ウェルベックの作品こそが私たちが進もうとしている道(進むべき道ではないのが辛いところですが...)を冷徹に示しているのかもしれません。

 

La Possibilite D'Une Ile

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Soumission

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Extension Du Domaine de La Lutte (NC) (Litterature Generale)

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服従

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ある島の可能性
 

 

 

素粒子 (ちくま文庫)

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地図と領土 (ちくま文庫)

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フランス語でこんにちは!

コミュニケーションの第一歩が挨拶であることは日本語でも,フランス語でも変わりありません。フランス語学習の第一歩として,まずは基本的な挨拶の表現を覚えましょう。

 

Énchanté(e)[アンシャンテ].   はじめまして。

Bonjour[ボンジュール].       おはよう+こんにちは(朝から夕方まで)。

Bonsoir[ボンソワール].       こんばんは;さようなら(夕方+夜,出会った

                ときにも,別れるときも使える)。

Ça va[サヴァ]?          元気ですか?(返事は「はい,元気です。あり

                がとう。:Oui, ça va. Merci」が一般的)

Au revoir[オ・フヴォワール].      さようなら。

À bientôt[ア・ビアントー].         ではまた。

Merci[メッシー].                           ありがとう。

Salut[サリュ].                  やあ,こんちは,さよなら(親しい間柄だけ

                で使用。昼夜を問わず,会う時も別れる時も

                使える)。

 

フランス語は<親しい間柄>と<そうではない関係>を明確に区別する傾向があります。

上記の表現にMonsieur(ムッシュー,男性への敬称),Madame(マダム,既婚女性への敬称),Mademoiselle(マドマゼル,未婚女性への敬称)をつけると<丁寧な表現>になる。

しかし,こうした敬称は Salut には使えません。Salut の後には,話し相手の名(ファーストネーム)をつけると,親しさが強まります。

 

【CD-Extra付】プチ・ロワイヤル仏和辞典 第4版

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プチ・ロワイヤル和仏辞典

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文法:形容詞(その2)

今回は形容詞の勉強です。そして自分の国籍を言えるようにしましょう。

まず,形容詞とは名詞,代名詞を修飾する言葉のことです。「修飾する」とはある語句を詳しく説明したり,限定することです。

フランス語では名詞は男性名詞と女性名詞に分かれます(別の記事で説明します)。名詞,代名詞を修飾する形容詞は,名詞・代名詞の性・数に応じて変化します。

つまり,原則としてそれぞれの形容詞は,男性単数,男性複数,女性単数,女性複数の4つの形を持つことになります。

原則として女性形は男性単数形(辞書に見出しとして載っている形)に e を加えて作ります。複数形はsを加えます。

s が語尾に加わっても発音は変化しません。しかし,e が語尾に加わると,発音が変化する場合があります。要注意です!!以下に示した joli(可愛い,英語の pretty)では発音は変わりません。

      単数  複数

男性形      joli          jolis    

女性形      jolie         jolies         

形容詞を使って,名詞を修飾すると以下のようになります。とりあえず,joliという形容詞の形に注意してください。pull(セーター)は男性名詞,jupe(スカート)は女性名詞です。

 ex. 可愛いセーター      :un joli pull,   des jolis pulls

      可愛いスカート  :une jolie jupe,   des jolies jupes

では,国籍を表す形容詞を使って,「〜は日本人です」と言ってみましょう。

Je suis japonais.  je=男性  Je suis japonaise.  je=女性

Il est japonais.                           Elle est janpoaise.

Ils sont japonais.                       Elles sont japonaises.

それぞれ,発音はどうなるでしょうか?

 

フランス語ハンドブック

フランス語ハンドブック

 

 

 

文法:形容詞(その1)=国籍を表す形容詞

今回は形容詞の勉強です。まず,自分の国籍を言えるようにしましょう。

まず,形容詞とは名詞,代名詞を修飾する言葉のことです。「修飾する」とはある語句を詳しく説明したり,限定することです。

フランス語では名詞は男性名詞と女性名詞に分かれます(別の記事で説明します)。名詞,代名詞を修飾する形容詞は,名詞・代名詞の性・数に応じて変化します。

つまり,原則としてそれぞれの形容詞は,男性単数,男性複数,女性単数,女性複数の4つの形を持つことになります。

原則として女性形は男性単数形(辞書に見出しとして載っている形)に e を加えて作ります。複数形はsを加えます

ここでは,男性形単数と女性形単数の勉強をします。

国籍を表す形容詞を使って,「私は日本人です」と言ってみましょう。

Je suis japonais.  je=男性  Je suis japonaise.  je=女性

今度は,「君はフランス人ですか」と尋ねてみましょう。

Tu es français ?  tu =男性  Tu es française ?  tu=女性

それぞれ,japonais と japonaise,français と française の発音の違いに注意しましょ う!

また,少し変わった女性形もあります。ここでは国籍によく見られる3つのパターンを紹介します。

1)男性形単数の語末の « n » を繰り返して « e » をつけるパターンを紹介します。<パリジャン/パリジェンヌ型>変化です。

彼/彼女はイタリア人です。Il est italien.  Elle est italienne.

彼/彼女はカナダ人です。 Il est canadien. Elle est canadienne.

パリっ子の呼び名にはパリジャン,パリジェンヌの2つがあるのに,宝塚歌劇団には宝ジェンヌしかない理由がお分かりいただけたでしょうか?

2)« e » をつけても男性形と女性形の発音が変わらないパターン。

彼/彼女はスペイン人です。  Il est espagnol.    Elle est espagnole.

男性形の語末の子音字を発音するので,« e » をつけても発音は変化しません。

3)女性形にする場合に語形の変化がないパターン。

彼/彼女はベルギー人です。  Il est belge.          Elle est belge.

単語が母音字e で終わっている場合は,女性形にするために « e »を加えません。

 

 

文法:主語人称代名詞と動詞 être

今回は動詞 être の勉強です。ちなみに主語人称代名詞が「?」という方は,こちらをクリック

今回の最大の目標は être の活用を覚えてしまうことです!何はともあれ,次の動詞の活用を覚えてしまいましょう。

   être

je suis         nous sommes

tu es           vous êtes 

il est           ils sont

elle est       elles sont

être は英語の be動詞に相当します。ですから,文の中で 動詞 être が果たす役割は be動詞と同じと考えてフランス語の学習を進めて大丈夫です。

 être には主に二つの役割があります。

1)主語とその性質を示す名詞・形容詞(句)などをつなぐ。「〜です」という訳語を当てることが多いようですが,être とは<イコール=等号>のことだ,と理解しておけば大丈夫です。また,主語の性質を示す名詞,形容詞(句)をフランス語では属詞(attribut)と呼んでいます。3つ例をあげておきます。句は言葉のかたまり,のことだと今はとりあえず理解しておいてください。また説明します。

Je suis pongiste.    私は卓球選手です。

Hervé est grand.    エルベは背が高い。

          (エルベは男性の名前です。ですから動詞は

           il に相当する形に変化します)

Je=pongiste,Hervé =grand,つまり,どちらも主語=属詞の関係が成り立っています。

また,主語は名詞,属詞は名詞・形容詞句とは限りません。

Chanter n'est pas crier. 歌うことは叫ぶことではない。(『プログレッブ仏和辞典』,小学館) 

 この場合,chanter,crierは動詞の不定詞(また説明します)です。否定文の作り方も近いうちに説明します。

2)être は主語の存在,所在を表します

Je pense, donc je suis.   我思う,ゆえに我あり。(デカルト方法序説』)

Être ou ne pas être, voilà la question.    生きるべきか死ぬべきか,それが問題

                  だ。(シェークスピア『ハムレット』)

こうした有名な言葉もフランス語で言えるとかっこいいですよね!

Papa et Mama sont à Paris     父さんと母さんはパリです(パリにいます)。

 

プログレッシブ仏和辞典 第2版

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方法序説 (岩波文庫)

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方法序説 (まんがで読破)

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シェイクスピア全集 (1) ハムレット (ちくま文庫)

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文法:主語人称代名詞

今回は主語人称代名詞の勉強です。主語人称代名詞とは何かを理解し,覚えましょう

主語人称代名詞とは,主語になる代名詞のことです,

まず,次の言葉をしっかり発音し,書けるようになりましょう。

発音はyoutubeにリンクを貼って説明できるようにする予定です。

     単数            複数

1人称: je(私は... )       nous(私たちは...)

2人称: tu(君は...)       vous(あなたたちは...)

     vous(あなたは...)

3人称:   il(彼は...)         ils(彼らは...)

                 elle(彼女は...)       elles(彼女たちは...)

次に主語の説明です。

日本語で読める文法辞典によると,主語は以下のように定義されています。

「動詞の表わす能動的行為をなし,受動的行為を受ける人・物を示す語(群)。」朝倉季雄『新フランス文法辞典』(白水社

ちょっと難しいですね。とりあえず,主語とは文の「主役」を示す言葉であると理解しておけばいいでしょう。

その次に,人称代名詞とはなんでしょうか?

代名詞の意味はいいですね。漢字通りに名詞の代わりをしてくれる言葉と考えればいいと思います。

人称代名詞には少し注意が必要です。「人称」という名前が付いていますが,人称代名詞はもちろん人を指します。また,人以外の存在,いろいろな事物,概念などの代わりになる,ことができます

称とは1人称,2人称,3人称のことです。二人の人の間でのコミュニケーションを例にとるとを例にとって説明してみましょう。

 1人称とは,情報を発する立場の人を指します。日本語では「私」「僕」「俺」「おれさま」「おいら」などを時と場合によって使い分けなればなりません。それがフランス語では je,そしてその複数形の nous しかありません。フランス語って単純ですね!

2人称とは,「あなた」,つまり,情報の発信者である「私」の情報を受け取る人のことです。日本語では「あなた」「お前」「君」などです。それがフランス語では tu そしてその複数形の vous だけになってしまいます。tuとvousの使い分け別の記事で説明します。

そして今,私(1人称)とあなた(2人称)の間で行われているコミュニケーションの場にいない全ての人,存在,事物,概念が3人称で表されます。

つまり,この世にある(そしてこの世にない)存在,事物,概念の全てを上の表で人称代名詞で表すことができるのです!フランス語(というか言語)ってすごいですね!

新フランス文法事典

新フランス文法事典